先日、日本経済新聞に連載された「シニアが拓く」に、60歳以上の学ぶ意欲を大学が後押ししているという記事が掲載された。
文部科学省の学校基本調査によると、60歳以上で私立大の通信教育で学ぶ人口は、2012年度に初めて2万人を突破。02年度に約4200人だったことから比べると、10年でほぼ5倍に増えたことになる。通信制の放送大学(千葉市)でも、60歳以上は01年度の約4600人から11年度には約1万400人と倍以上に増えているというのだ。
「学び」を生活の主要テーマとしたシニアは資格取得にも積極的で、資格スクール大手のヒューマンアカデミー(東京・新宿)では留学生らに日本語を教える「日本語教師」の講座で60歳以上の受講生が増加しているといい、11年度の受講者数は10年度比で4%伸びた。年間55万円以上と比較的高額にもかかわらず、60歳以上の比率は12.4%と全講座平均の3.3%を大きく上回っているという。
このほかに、同記事では、シニア研究生制度を設ける東京経済大学(東京都国分寺市)や、傘下にシニア大学を持つ東京農業大学(東京・世田谷)の事例も紹介している。