20日午後0時40分ごろ、佐賀県小城市牛津町下砥川のクリーク(水路)に子どもが落ちた、と119番通報があり、近くの会社員七浦和幸さん(43)の長男優也君(10歳・砥川小5年)が病院に搬送されたが、約12時間後に死亡した。
小城署の調べでは、優也君は弟と、友人の小学3、5年の男児2人と一緒に用水路のそばで亀を捕って遊んでいたところ、弟が足を滑らせて用水路に転落。弟を助けようと、友人1人と一緒に飛び込んだ。弟と友人は岸にはい上がったが、優也君は水中に沈んだため、弟らは大声を上げて助けを求めた。
近くで農作業をしていた52歳の男性が、子どもたちの声に気付きすぐに駆けつけ、深さ1.4メートルほどのところに沈んでいた優也君を救助しすぐさま病院に搬送されたが、約12時間後に死亡が確認された。
現場は水田地帯で、数日前に降った雨で水かさが増していたという。用水路の両岸はコンクリートで固められれていたが、一緒に遊んでいた優也君の同級生(10)は「足元がぬるぬるして滑りやすかった。優也君がおぼれた時、釣りざおで助けようとしたが、流されて届かなかった」と話していた。
この事故を受け、佐賀県教育委員会はゴールデンウイークを前に、周辺の危険地区の再点検や子どもへの安全指導の徹底を求める文書を各市町教委や県立学校に配る予定だ。