いじめや不登校など子どものトラブルを誘発するとされるインターネットの「学校裏サイト」について、東京都は都内にある公立の学校を対象に監視業務の外部委託を始めた。東京都教育委員会は、監視を始めた6月18日からの6日間で853件の「不適切な書き込み」を発見したと発表した。
学校裏サイトの監視を民間業者に委託する自治体は相次いでいる。東京都では6月初め入札を行い、都内のIT関連企業が初年度分として約1900万円で落札した。民間委託の背景には、教師が多忙で裏サイトの監視やサイト管理会社との折衝に費やす時間を割けないという問題が一因となっている。サイト監視を外部委託することで、学校現場の負担を軽減し生徒の指導に専念させる。
公立校計約2200校を対象とした今回の外部委託により、監視を開始した6月18日から25日までの6日間で計853件の不適切な書き込みを発見。内訳は個人情報を自ら公開するケースが568件で最多。携帯電話番号やメールアドレス、所属クラスやアルバイト先が書き込まれた例がみられた。
特定の個人や場所を明記した犯罪予告や、自殺予告など、対応の緊急性が高い書き込みはなかった。今後、見つかればただちに警察に通報し、該当校に連絡する。