不況で遺児26%が進路変更 あしなが育英会調査


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高校 不況で遺児26%が進路変更 あしなが育英会調査

02月10日12時41分

 病気や災害、自殺などで親を親を失った学生を支援している「あしなが育英会」(東京都千代田区)は9日、年末年始の遺児家庭に関する緊急調査の結果を発表した。あしなが育英会は、同会から奨学金を受ける高校1~2年生の母親1878世帯を対象に調査票を送った。

 今回の調査で、不況の影響で授業料が払えなかったり遅れたりした生徒や退学した生徒が19.9%おり、進学をあきらめたり進路を変えたりした生徒も26.6%いた事が判明。 また、昨年9月と比べて生活が苦しくなった、という回答も8割に上っている。

 また、家計を支える母親の失業率は9%を超えており、9月以降に職を失ったり会社が倒産したりした人が計4.4%だった。仕事がある場合でも、6割近くはパートやアルバイトなどの非正規社員だった。それを受けて、育英会への奨学金出願者も、08年は2808人と過去最高を更新した。

 しかし、育英会への団体や個人からの寄付、返還金は、年間20億円前後で推移しており、増加傾向は見られないため、育英会を巡る現状は厳しい。また、奨学金は高校進学希望者への貸与を優先しているので、今年度は大学進学を希望する生徒の62%にしか奨学金を貸与できなかった。
 

 



 

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