大学で、遺伝子を活用したダイエット法も


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その他 大学で、遺伝子を活用したダイエット法も

配信元:私塾界 11月14日08時37分

健康や体重の管理を遺伝子により適切な対応が取れるのか?
メタボリック症候群など生活習慣病の予防に向け、健康的な食生活への関心が高まっている。
女子栄養大学の栄養科学研究所にある栄養クリニック(東京・豊島)は、長年積み重ねてきたデータを生かすとともに、遺伝子型に応じた先進的な食事や運動療法の実践に取り組んでいる。同クリニックが有料で開く健康的にやせるための講座には、学生だけではなく、一般の受講者もいる。

クリニックの開設は1968年。女子栄養大学の創設者の香川綾が、研究成果を一般の人の健康増進に役立ててもらおうと始めた。医師と管理栄養士のほか、正しい姿勢や歩き方を教える健康運動指導士も加わり、食事と運動の両面から参加者たちを支えている。その中でも一際目立つのは、同大が5年ほど前から取り入れた、各参加者の遺伝子タイプに応じたきめ細かいメニューだ。本人が同意の上で遺伝子を調べ、血圧や肥満などに関係する4つの遺伝子型をまとめて検査することができる。

日本人は米国人などに比べて、太りやすい遺伝子を持つ人の割合が高いとも言われるが、太りやすい遺伝子を持っていることが、必ずしも肥満につながるとは限らない。食事や運動など毎日の生活習慣に左右されることが多いからだ。

同クリニックでは遺伝子タイプに応じた食事療法を奨励している。このメニューができるのも、40年以上にわたってクリニックが蓄積してきた3,000人を超える個人データのおかげだ。膨大なカルテは全て保存してあり、最新の食事メニューや運動療法に生かされている。食事療法による健康への影響は短期間では検証が難しいが、ここでは数十年前に受講した人を追跡調査することで、研究の精度を高めている。

また、栄養学に基づいた規則正しい食事時間の設定することができるのも、大きな特徴の一つだ。寝る前に食べると太りやすいというが、深夜には、体に脂肪をたくわえるよう指示を出す遺伝子が活発に動くためだという研究がある。例えば食事を取る時間を脂肪や糖分が効率よく燃焼される時間にすれば、ダイエットも効率的にできる。体内時計のバランスをいかにとるかが、体調維持する上で重要とされる。同クリニックでは、1日の体内時計を整えるには朝食を取る時間が重要で、毎朝6~7時にとるように指導している。昼食は午後0~1時、夕食は同6~7時ごろが望ましいという。

一方、女子栄養大は他大学との連携にも積極的だ。昨年には、武庫川女子大学や京都女子大学など、栄養クリニックを持つ4大学と連絡会を設立した。互いの成果を紹介し、情報交換することで、より実践的な研究に取り組んでいる。

私塾界

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