バイクの三ない運動がマナーアップ運動へ転換


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その他 バイクの三ない運動がマナーアップ運動へ転換

配信元:私塾界 11月19日08時42分

交通事故や非行の防止を目的に、高校生のバイク利用を原則として禁じた「免許を取らない」「乗らない」「買わない」の三ない運動が、30年にして転換期を迎えた。全国高等学校PTA連合会は8月下旬に開かれた全国大会で三ない運動の宣言文を出さず、今後は自転車や歩行者を含めたマナーアップ運動に衣替えする方針を決定したのだ。この「事実上の運動終結」に、メーカーも協力して交通安全教育に力を入れる考えだ。 

「三ない運動」は、1975年に愛知県教育委員会が交通事故急増を背景にして「特別な場合を除き、生徒をバイクに乗せないように」と各校に通達したのが発端で全国に広がったとされる。その後も暴走族の活動など青少年の非行が社会問題化したため、全高P連は82年の全国大会で、高校生のバイク利用について「原則として全面禁止とする」との「特別決議」を初採択し、5年ごとに見直すことが確認された。

一方、保護者からは「規制するのではなく、乗せて指導すべきではないか」などの声も上がるようになり、97年の全国大会では、特別決議よりも拘束力の弱い「宣言」の形が取られ、2002年、2007年と続いた。

今回の宣言見送りは、高校の統廃合が進んで定期運行バスや鉄道のローカル線廃止など公共交通機関が減る地方の山間部などではバイクが通学の足になるような社会環境の変化もある。また、近年は高校生らの自転車事故が目立つようになったので、これからはバイクだけでなく自転車や歩行者を含めた包括的なマナーアップ運動が必要だと考えるようになった。

ただ、スピードの出るバイクは一歩間違えれば大事故につながる。二輪メーカー4社が加盟する日本自動車工業会も事故防止に向け、教師への実技講習会や交通安全教育教材の普及などに取り組む方針だ。

私塾界

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