ヤフーとフィルタリングソフト大手のネットスターは4月24日、子どものネット利用について考える研究会を5月に発足させると発表した。子どもが利用するコミュニティーサイトの運営実態などを調査し、両社のフィルタリングサービスに反映させる。研究結果は保護者にも提供し、子どもの指導に役立ててもらう。
近年、2ちゃんねるなどの掲示板やmixiなどのSNS、プロフィールサイト(プロフ)など子どもたちが頻繁に利用するネットサービスが拡大する一方、こうしたサービスを通じて児童・生徒がさまざまなトラブルの被害者・加害者となる事例が報告されており、若年層のネットリテラシーの不十分さが指摘されている。
その一方で、保護者のほうも、自身のネット体験が現在の子どもたちと大きく異なっているため、十分な指導や教育が難しい状況となっている。
こうした現状を受け、ヤフーとネットスターは子供の成長レベルに適したインターネット利用環境を実現するため、適切なWebサイト選びなどにつながる調査と検討に取り組む。2008年5月より第1期の活動を行い、約半年かけて「利用者のリテラシレベルに配慮した双方向利用型サイトの運営実態」を調べる。
研究会のメンバーは、漆紫穂子氏(品川女子学院校長)、坂元章氏(お茶の水女子大学大学院教授)、七海陽氏(浜松大学健康プロデュース学部こども健康学科講師)ら、教育や精神医学、情報などの分野の専門家8名程度を予定している。
調査に協力するサイト運営企業としては、コミュニティサイトのサポート・監視業務を行なっているイー・ガーディアン、子供向けコミュニティサイト「サークルリンク」を運営するバンダイネットワークスが決まっている。
■プレスリリース
http://www.netstar-inc.com/press/press080424.html