大阪府教育委員会は２００９年８月１３日、２００７、２００８年度の全国学力テストについて、大阪府内の市町村別平均正答率を請求者に開示した。文部科学省は都道府県教委に市町村別結果を公表することを禁じており、都道府県教委による公開は全国初。２００８年１０月、橋下徹知事が２００８年度のデータを公開したが、この時は正答率を自主判断で非公表としている自治体と、小中学校が１校しかなく、学校が特定される自治体の計１１自治体を非公表。今回はそのうち学校が特定される６町村については開示しなかったが、吹田市、泉南市など非公表を決めている５市町については開示対象とした。
開示理由について、大阪府教育委員会は「自主公表した市町村で混乱が生じていない」などとしている。一方、大阪府内４３市町村のうち小中学校が１校しかない１町、中学校が１校しかない５町村については、「学校の成績が特定される」として開示しなかった。また、２００７年度の中学校分は、調査参加校が１校のみだった別の２町についても非開示とした。
文部科学省初等中等教育局は「一方的な公表は残念」としている。
文部科学省は２７日、今年度分の都道府県別結果を公表する。大阪府教育委員会は今年度も市町村別データを開示する方針だ。
全国学力調査をめぐっては、秋田、埼玉両県教育委員会が市町村名を伏せた形で２００８年度分データを開示したほか、鳥取県教育委員会が今年度実施分から市町村別と学校別データを公開する方針を決めている。
■大阪府教育委員会
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