香川県坂出市の市立中央小学校の40代の女性教諭が、児童の生年月日や住所など約160人の個人情報が記録されたノートパソコンなどを紛失し、坂出市教育委員会(横井武雄教育長)はその事実を把握しながら1カ月以上公表していなかったことが3日、分かった。
女性教諭は坂出署に盗難届を出しているが、藤村正人市教委学校教育課長は「直接的な被害が出ておらず、保護者らに説明して理解を得たため、公表は必要ないと判断した」としている。
市教委学校教育課によると、40代女性教諭が5月1日に車で帰宅中、受診に訪れた市内の病院で午後6時半ごろから約1時間駐車した際、車内に置いていたビニール製かばん2個を盗まれた。女性教諭は紛失に気づき市立中央小学校などに連絡。紛失を受け、2、3日、3学年の45世帯を訪ねるなどして謝罪したとのこと。
教諭らの説明では、かばんには児童ら計164人分の名前や住所、自宅や緊急用の電話番号などの個人情報が入った私物のノートパソコンや担任クラスの名簿、児童の学習ノートなど計14点が入っていた。
女性教諭は「車はリモコンキーでロックしていた」と話しているが、車には無理にこじ開けた形跡はなかったという。
坂出市教委は改めて教職員らに情報管理の徹底を呼びかけ、今後は私物パソコンの公務使用や、通勤・帰宅中の学校外施設利用の禁止を徹底するよう、校長会などで通知していくという。