大阪教育大付属池田小学校で全国初の「安全科」授業始まる


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小学校 大阪教育大付属池田小学校で全国初の「安全科」授業始まる

06月03日18時04分

 2001年6月に児童殺傷事件が起きた大阪府池田市の大阪教育大付属池田小学校が今年度から新たに「安全科」を始めた。
教科として安全科を授業に取り入れるのは全国で初めてで防犯や防災、交通安全などを幅広く授業を行う。事件から8日で丸8年になるのを前に、子供の命を守る新たな取り組みが始まった。

 事件当時に在籍していた児童の大半が卒業した2006年頃に、教員の間で「子供たちもいつかは自分で身を守らなければいけなくなる。その力を身につけさせたい」という意見が強くなった。2008年12月には事件後初めて、児童と一緒に不審者侵入を想定した避難訓練を行い、今年の2月から教育課程特例校の文部科学相指定を受け、4月から週1時間の安全科の授業が始まった。
 学年ではゲームを取り入れた交通安全ルールの指導を、高学年では犯罪を事前に防止する携帯電話の使い方などを、各担任がそれぞれの学年次に合った授業を行う。また、今年度中に「命の教育」というテーマで参考書をまとめ、全国にノウハウを発信する予定。
 具体的な内容は、水難事故を想定して着衣のままプールに入る体験や、自宅での留守番、地震、火事の際どうするかの対応を学ぶ授業も実施される。1年生と6年生がペアで行う作業では、友達を気遣う視点を養うという。

 大阪教育大付属池田小学校の藤田大輔校長は「安全学習の重要性は年々高まっているが、各学校ではまだ模索状態といえる。事件の経験やその後の取り組みをベースにし、成果を全国に発信したい」と話す。

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