共働き世帯やひとり親家庭などの小学生を放課後に預かる学童保育（放課後児童クラブ）の利用児童数が５月１日現在、全国で初めて８０万人を超えたことが２３日、全国学童保育連絡協議会（東京都文京区）の調査で分かった。学童保育の設置数も１万８４７５か所で過去最多となり、児童数は８０万１３９０人と、前年と比べ９８０か所、１万４５０７人増えたが、利用できずに待機する児童は都市部を中心に９２５７人にのぼった。
調査は全国学童保育連絡協議会が、全国１８００市区町村を対象に行った。５月１日時点で学童保育の児童数、設置数は前年より増えているものの、学童保育を利用する児童数の増加ペースは鈍化しており、前年比約１万５千人増。２００８年の約４万２千人増、２００７年の約６万１千人増を大きく下回った。
厚労省は学童保育の大規模化を是正するため、１０年度から７１人以上を保育する施設（５月１日現在で２１３７カ所）への補助金を打ち切る。こうした国の措置に対応するため、利用を制限する自治体もあることが、利用児童の増加幅が抑えられた一因と見られている。また、不況で親が職を失うケースも一因に挙げている。
