東北11大学 受験生確保に奔走 来月合同説明会


  1. 教育情報サイトeduon!ホーム
  2. 教育ニュース
  3. 受験・入試
  4. 東北11大学 受験生確保に奔走 来月合同説明会

受験・入試 東北11大学 受験生確保に奔走 来月合同説明会

配信元:私塾界 10月31日07時35分

下野新聞(10月27日付)で、震災被害を受けた東北地方の大学が受験生の確保に奔走していると報じている。多くの大学で通常授業に戻ったが、地震や放射能被害といった負のイメージが先行し志願者減が懸念されているという。東北の11国公立大学は11月3日に宇都宮で初めて合同説明会を開き、保護者や受験生へ正しい情報を伝え、問題や不安を払拭したいとしている。

2010年度に栃木県から239人が受験した福島大(福島市)。同大の入試担当者は大手予備校の模試結果などから「県外受験者は減少するかもしれない」と予想する。福島県外で避難生活する受験生もおり、志願者数は読めないという。

震災の影響で入学式は1カ月遅れたが、校舎の被害は少なく、屋外での体育やサークル活動も通常に戻った。しかし県内外で実施する入試説明会で放射能を心配する声は絶えず、副学長が8~9月に青森から栃木、茨城の高校計100校に足を運び、現状を説明したという。

福島第1原発から約45キロ離れたいわき明星大(いわき市)も風評被害に苦しむ。同大は「キャンパス内の線量は低いが、安全だと言っても福島県ということでなかなか理解してもらえない。現状を見れば安心してもらえるのに」と頭を抱える。

一方、「震災を通じて被災地での教育の役割を再認識できた」とする宮城教育大(仙台市)。「震災被害に遭った東北の大学だからこそ、社会のために生きるという高い意識を持って学べる環境にある」と訴える。

志願者減に危機感を強める山形、宮城教育、福島の3大学は、受験生や保護者、進路担当教諭に東北の大学の現状を理解してもらおうと11月3日、宇都宮東武ホテルグランデで合同説明会を開く。趣旨に賛同した弘前大、岩手大、岩手県立大、宮城大、秋田大、国際教養大、福島県立医大、会津大も参加する。

当日は各大学の説明会のほか、個別相談にも応じる。問い合わせは山形大エンロールメント・マネジメント部政策課、電話023-628-4063。

私塾界

掲示板 このニュースについて掲示板のトピックを立てる