インタビューのニュース一覧 教育情報サイトeduon! http://eduon.jp/ インタビューのニュース一覧です。 ja The copyright of the materials belongs to the CYBRiDGE CORPORATION. unless stated otherwise. 2011-12-22T08:10:13+09:00 CYBRiDGE CORPORATION 教育情報サイトeduon! <![CDATA[ サッカーとフットサルにおける技術の『違い』とは? ]]>  ところが中でも「フットサルとサッカーのプレースタイルはどう違うのか?」といった技術的な部分。すなわち、私たちがフットサルをプレーし、さらにサッカーに生かす方法については、お父さん、お母さんのみならず指導者の皆さんも、なかなか明快に答えることは難しい質問ではないでしょうか。
 そこで「サカイク」ではその疑問に答えるべく、「大西貴の親子でサッカーを楽しもう!」でもおなじみのサッカー解説者・大西貴さんに実際にプレーしてもらいながらサッカーとフットサルの「違い」をご紹介。さらに大西さん秘伝の仲間に差をつけるテクニックも伝授しちゃいます!


■フットサルは「より体に近い位置」でボールを扱う。ボールキープにいい方法とは?
――サッカーとフットサル。技術的な違いは、どんなところにあるのでしょうか?

大西「まずボールに対する立ち位置と、軸足の位置が違ってきます。サッカーはピッチも広いですし、シュートをする際にパワーが必要ですから、体からやや離れた前の位置にボールを置きます。

ただ、フットサルはコートも狭いですし、サッカーほどパワーを必要としません。そして相手DFはサッカー以上に時間を与えてくれません。ですから、ボールを置く位置、軸足の位置はより体に近い位置になってきます」

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サッカーとフットサルにおける技術の『違い』とは?

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サッカーとフットサルにおける技術の『違い』とは?

2011年11月 5日

キーワード:キープトラップフットサル

秋も深まり、一連のサッカー大会も一段落。今は正月に行われる「バーモントカップ・第21回全日本少年フットサル大会」などを目指してフットサルのトレーニングに励んでいる皆さんも多いのではないでしょうか。でも皆さん、ここで素朴な疑問が出てきませんか?「サッカーとフットサルってどこが違うんだろう??」ってこと。
 もちろんサッカーは11人(少年は8人)ですが、フットサルは5人、サッカーはスローインをするところ、フットサルはキックイン。他にもコートの大きさなど色々違うところはあります。
 ところが中でも「フットサルとサッカーのプレースタイルはどう違うのか?」といった技術的な部分。すなわち、私たちがフットサルをプレーし、さらにサッカーに生かす方法については、お父さん、お母さんのみならず指導者の皆さんも、なかなか明快に答えることは難しい質問ではないでしょうか。
 そこで「サカイク」ではその疑問に答えるべく、「大西貴の親子でサッカーを楽しもう!」でもおなじみのサッカー解説者・大西貴さんに実際にプレーしてもらいながらサッカーとフットサルの「違い」をご紹介。さらに大西さん秘伝の仲間に差をつけるテクニックも伝授しちゃいます!


■フットサルは「より体に近い位置」でボールを扱う。ボールキープにいい方法とは?
――サッカーとフットサル。技術的な違いは、どんなところにあるのでしょうか?

大西「まずボールに対する立ち位置と、軸足の位置が違ってきます。サッカーはピッチも広いですし、シュートをする際にパワーが必要ですから、体からやや離れた前の位置にボールを置きます。

ただ、フットサルはコートも狭いですし、サッカーほどパワーを必要としません。そして相手DFはサッカー以上に時間を与えてくれません。ですから、ボールを置く位置、軸足の位置はより体に近い位置になってきます」

futsal1.jpg
↑サッカーとフットサルのボールを扱う位置の違い

futsal2.jpg
↑サッカーにおけるボールを扱う位置

futsal3.jpg
↑フットサルにおけるボールを扱う位置

――となると、ボールを持ったときの考え方も変えないといけないですね?

大西「サッカーではスペースを使って緩急を使う場面もありますが、フットサルではスペースもほとんどないので、より『駆け引き』の要素が増えてきます。だからこそ、ボールをより自分がコントロールできる位置、つまりさっき言ったように『より体に近い位置でボールを扱うこと』が重要になってきます。

『距離感をつかんで、プレーを選択する』という考え方はサッカーもフットサルも同じですが、スペースや時間がない分、フットサルの方がより1対1の要素が増えてくる感じですね」

――でも、1対1が増えるのはサッカーのトレーニングにも活かせる要素ですよね?
 
大西「確かにフットサルをすると1対1の場面でのステップを覚えるようになりますね。それとフットサルはルール上、サッカーのように厳しくは体を寄せられませんから、体の使い方も覚えるようになる。じゃあ体の使い方で1つ、サッカーにも使えるボールキープのテクニックを教えましょう!」

――ぜひ、お願いします!

大西「普通、ボールをキープする場合は『ボールと相手の間に体を入れろ』と言われることが多いと思います。ただそれを実際にやると、相手が少し体をズラすと自分の入れた体の間を抜けられてしまうことがあるんですよ。
 そこでさらに相手のパワーを抑えるために何が必要になってくるかというと、相手の進路をふさいでしまうこと。ですから、相手の進路のスピードと方向を遮るようにステップワークを踏んで、すぐにそのまま体を入れると、ボールキープはできるようになりますよ。皆さんにはこのような間合いや距離感で勝負できるようになってほしいと思います」

■軸を作らないでボールを止める。「力を抜くこと」をフットサルから学ぼう!
――ところで、昔はサッカーにおけるやり方をそのままフットサルに取り入れる指導者も多かったですが、バーモントカップを見ても今は完全にフットサルはフットサルになっていますね?

大西「そうですね。僕が現役時代に全日本フットサル選手権大会に出場したときは、まだサッカーの要素も多かったですけど、現在ではフットサルはフットサルでサッカーとは別のスポーツになってきていますね。そしてフットサルはサッカーと比べて局面が多いスポーツですから、いい立ち位置が保てればサッカーほどミスも多くはならないはずです」

――そうするとフットサルはサッカーより技術を学びやすい・・・

大西「ことになりますね。相手のバランスを崩したり、背中を取るような、ちょっとタイミングをズラすようなプレーは覚えやすいと思います。例えばサッカーだと相手をかわしてから次のプレーに移るところも、フットサルではもっと細かい動きでシュートまで持ってくることが必要になってきますから。

ただ、フットサルでこのような細かい技術を覚えるとノーステップでシュートを撃つようなサッカーの技術にもつながってきますから、そこはいいことだと思うんです。そして試合の中で駆け引きを覚えたり、技術を覚えることができるのがフットサルのよさですよね。
でも、ボールの止め方はサッカーもフットサルも変わらないんですよ。軸を置かないで、飛びながら止めるんです」

――「飛びながら止める」?そこのところ、もう少し詳しく教えてください。

大西「昔の体育の授業では『面を作ってしっかり止めろ』と教わった方が多いと思うんですが、実は軸を作って止めてしまうと、ボールの力を吸収できずにボールが弾んでしまいまし、当然ミスも多くなるわけです。止めて、一回引いてからでないと方向転換もできない。
 ということは軸を置かない方がボールの力は吸収されるし、次にどんなプレーもできるようになる。さらに飛びながらだと力は自然に抜けるから、さらにボールを扱いやすくなるわけです。浮きながらだと方向転換とかもスムーズにできるようになります。
 
その意味ではフットサルはサッカーよりボールがやや重いですから、ボールをより止めやすい。『力を抜くこと』をフットサルから学べば、サッカーにも活きてくると思いますよ」

――確かに!これは目からウロコなテクニックですね。

大西「外国の選手も速いボールを簡単にトラップしていますよね?その理由がトラップの瞬間、力が抜けているからなんですよ。常にリラックスした状態から動けるようになっているから、色々なプレーができるんです」

――さらにフットサルだと、その技術が磨きやすいというわけですね?

大西「フットサルはそんな細かいプレーがいっそう見えてくるスポーツですからね。さらに、フットサルではスモールフィールドでの判断の速さが求められるわけですから、そこで見て判断することができるようになれば、サッカーにおける判断の速さに必ずつながるはずです。
 
これはサッカー、フットサル共通ですが、見て色々な選択肢を持つことが『判断する』ということ。最初は難しいかもしれませんが、慣れればきっとサッカーにも活きるはずです。皆さんもフットサルでステップや判断のしかたを覚えて、サッカーもうまくなってくださいね!」


大西 貴(おおにし・たかし)//
1971年・愛媛県生まれ。南宇和高では主将として1989年度の第68回全国高校サッカー大会制覇。福岡大を経て1994年に広島へ入団し主にDFとして広島で3年間、京都で1年間プレーしJ1・21試合に出場。広島時代はマンチェスター・ユナイテッドへの短期留学も経験する。そして1998年には当時四国リーグ所属だった愛媛へ里帰り。愛媛FCでサッカースクールコーチを務めつつ2001~2003年には選手兼監督・2004年には監督専任で4年間JFLでも采配を振るった。その後は2年間の愛媛ユース監督経験を経て、現在は愛媛県立松山北高コーチ、スカパー!愛媛中継解説者として活躍中。日本サッカー協会公認A級ライセンス保持。当サイト(サカイク)連載「大西貴の親子でサッカーを楽しもう!」でも、熱弁をふるっている。[記事全文]]]>
サッカーとフットサルにおける技術の『違い』とは? 2011-12-22T08:10:13+09:00
<![CDATA[ 長友選手のトレーナー木場さんが語る「体幹トレーニングのポイント」 ]]>
まずは木場氏が長友選手とのエピソードから、いまや彼の代名詞となった「体幹トレーニング」の話について紹介します。

■長友選手のトレーニングのポイントは『柔軟性、バランス、瞬発力』
もともと、木場氏と長友選手が出会ったきっかけは、明治大学時代に長友選手がヘルニアになったことからだったそうです。高校時代から、体幹を中心に筋トレをしていた長友選手。しかし、当時は筋肉の柔軟性が乏しく、腹筋・背筋と比べると、お腹の横の筋肉と身体をひねる筋肉とのバランスが悪かったと言います。そこで、まずは身体のバランスを整え、柔軟性を高めることから始めたそうです。

「長友選手のトレーニングのポイントは3つあります。1つめは柔軟性です。筋肉に柔軟性をもたせることで疲労しにくく、ケガの予防にもなります。そして2つ目はバランスです。身体の軸をブレないようにするためには、安定した体幹が必要です。腹筋・背筋だけでなく、お腹の横の筋肉など、バランスよく鍛えることがポイントになります。そして3つ目は瞬発力。腹筋と足を引き上げる筋力を連動させることで、瞬発力が生まれます」(木場氏)

そう言うと、木場氏はひとつのプレーを例にあげました。それはアジアカップ決勝のゴールシーンです。李選手のボレーシュートは、長友選手の正確なクロスが生んだものでした。

長友選手は延長後半終了間際という、疲労がピークに達する時間帯にも関わらず、相手DFを爆発的な瞬発力でかわし、左足で正確なクロスをあげました。ボールを蹴った後も、身体が倒れることなく踏ん張れていたことから、一連の動作をする中で体の軸がぶれていなかったことがわかります。

長友選手が取り入れていることから、ブームになっている体幹トレーニングですが、木場氏は「正しくトレーニングをしないと、筋肉を痛めるなど、逆効果になってしまう場合もあります」と注意をうながします。

■体幹を鍛えるには、「骨盤の安定」が重要
「『体幹を鍛える=腹筋と背筋だけをやればいい』と考えて激しくトレーニングをすると、腰痛になる場合もあります。大切なのは柔軟性があって、バランスのいい体幹を作ること。そのために意識してほしいのが、骨盤の安定です。

たとえば、体幹トレーニングの代表的なものに、四つん這いになった状態で片ひざと片手で身体を支え、片手を前方に伸ばすものがあります。このトレーニングをするときに、腕を上げ過ぎると骨盤が傾いてしまいます。すると、腰の脊柱起立筋(背骨から腰骨の方にまで、背中の中心を縦に細長く通っている筋肉。上半身を起こしたりする)に負担がかかり、腰痛の原因になることもあるので、しっかりと手を伸ばし、上体を支えている手とひざを使って水平の状態を保つことが、正しいやり方です」

間違ったフォームでやると、いいトレーニングにはならず、筋肉を痛める原因にもなるので気をつけたいもの。そして、体幹トレーニングをする前にやっておきたいのが、筋肉の柔軟性を高めること。長友選手も、最初の1ヶ月間はストレッチを重点的に行い、痛みのもとになっていた、筋肉が固まっている部分をリラックスさせてからトレーニングを始め、体幹を固めていったそうです。また、特にジュニア年代は成長痛の恐れもあるため十分にストレッチを行う必要があるとのことでした。

映像を使った講習のあとは、トレーニングの実技をすることに。専門的な内容でありながら、わかりやすい語り口でていねいに話をしてくれた木場氏。一流のトレーナーならではの実技と理論に、参加者はとても勉強になった様子でした。


木場 克己//
こば・かつみ
有限会社コバメディカルジャパン代表取締役で株式会社アスリートウェーブ代表。日本体育協会公認アスレティックトレーナー。2002年までFC東京のヘッドトレーナーを務め、現在も長友佑都をパーソナルトレーナーとしてサポートしている。2011年には、サンフレッチェ広島の育成コンディショニングアドバイザーに就任。[記事全文]]]>
長友選手のトレーナー木場さんが語る「体幹トレーニングのポイント」 2011-12-21T08:28:19+09:00
<![CDATA[ メンタルトレーニングコーチ大儀見浩介さんが語る「やる気の高め方」 ]]> 大儀見さんはサッカーを中心に活動するメンタルトレーニングコーチとして、様々なプロ選手、チームの心理面をサポートしています。その中で、トップレベルになれる選手の心理面と、そうでない選手の心理面には次のような違いがあると言います。

「選手のやる気、モチベーションには2つの種類があります。1つが内発的なモチベーション。これはサッカーが好きで、楽しくて、もっとうまくなりたい!というような、内面から湧き出てくるやる気のことです。もう1つが外発的なモチベーションと言って、監督やコーチに「やれ」と言われるからやったり、ご褒美や報酬など、自分以外の外からの刺激によって「やらされている」選手のことを言います」(大儀見さん)

トップアスリートの多くが、好き、楽しい、面白いという内発的なモチベーションをもとにサッカーと向き合い、日々のトレーニング、試合に取り組んでいるそうです。そこで「上達するためにはどうすればいいか?」を考え、試行錯誤しながら成長していきます。それはなにもトップアスリートだけでなく、ジュニア年代や中高生でも同様だそうです。

■将来の自分の姿をイメージすることが重要
それでは、どうすれば内発的なモチベーション、つまり「やる気」を高めることができるのでしょうか? 大儀見さんは言います。

「そのひとつが目標設定です。将来、自分はこうなりたいというイメージを作り、そこへ到達するためのプランを立てます。目標を立てて、自ら進んでやる気持ちを高めることで思考が変わり、行動が変わります。すると、結果も変わっていきます」

目標設定のポイントは、将来の自分の姿をイメージすることです。それはつまり、イメージトレーニングでもあります。大儀見さんは選手を指導するときに、イメージトレーニングの重要性をこう説いているそうです。

「みなさんは、怖い夢を見て、汗をかいて飛び起きた。あるいは、悲しい夢を見て涙が出たことはありませんか? このように人間の脳は、実際に見たものと自分がイメージしたものとを区別することが苦手なのです。その性質を利用したのがイメージトレーニングです。事前に頭の中でシミュレーションをしておけば、本番のときにパニックになったり、焦る気持ちを抑えることができます。それは、心理的な準備ができているからです」

イメージトレーニングは、本番での実力発揮に役立つそうです。また、大儀見さんがサポートしているチームでは、イメージトレーニングの一貫としてサッカーノートを活用していると言います。たとえば、その日の練習で気をつけることやプレーのイメージをイラストで書きます。ノートに書くことによって、頭の中でプレーのイメージを作るそうです。

「新しい技術を習得するときにも、すぐにボールを使うのではなく、まずはスローモーションで体の動きをイメージしてみてください。頭の中で自分の動きを再生し、巻戻し、早送り、スローモーションなどのイメージを作ったあとに、実際のスピードでやってみると、技術習得のスピードはアップします」(大儀見さん)


大儀見さんの講習のあとは、参加者からの質疑応答の時間です。活発に質問が飛び交い、予定していた時間はあっという間に過ぎて行きました。木場、大儀見両氏とも「時間が足りないぐらいでしたね。次も機会があればぜひやりましょう」と意気投合。心と身体のスペシャリスト同士、通じるものがあったようです。

心技体という言葉があるように、心と身体は密接に関わっています。「身体を鍛える、治すだけでは駄目。心のケアや声かけでも回復力は変わってくる」と木場さんが語るように、みなさんも両方からのアプローチを心がけてみてください。


大儀見浩介//
おおぎみ・こうすけ
メンタルトレーニング・コンサルタント。東海大学体育学部にて応用スポーツ心理学を学び、サッカーだけでなく、新体操女子U18日本代表や教育、受験対策など、様々な分野でメンタルトレーニングを指導している。著書に「クリスチアーノ・ロナウドはなぜ5歩さがるのか~サッカー 世界一わかりやすいメンタルトレーニング」(朝日新聞出版)、「心理戦術が日本サッカーを進化させる」(白夜書房)がある。
公式HP『Mentalista』
http://www.mentalista.jp/[記事全文]]]>
メンタルトレーニングコーチ大儀見浩介さんが語る「やる気の高め方」 2011-11-25T09:05:31+09:00
<![CDATA[ 『イニエスタのすごいところはバランスと人間性』元チームメイトが語るイニエスタの少年時代 ]]> 「わたしは14歳から16歳まで、カテデB、カテデA、フベニールBのカテゴリーで、イニエスタと一緒にプレーしていました。イニエスタの実家は遠く離れた町でしたので、たまにわたしの家に泊まりにきたりもしていました。当時、イニエスタよりも優れた選手が2人いました。それも普通の『良い選手』ではなく『とても良い』選手です。しかし、2人のうち1人はメンタル面が原因でうまくいかず、もうひとりはパスポートの問題があって、チームに残ることはできませんでした。その意味で、イニエスタはなにも問題のない選手でした。家族ともうまくやっていたし、毎日の練習をきちっとこなしていました。彼が良かったのは、普通だったことです」

イニエスタは、12歳から親元を離れ、バルセロナの寮に入りました。当初はホームシックにかかったこともあったようです。彼は控えめなキャラクターですが、ピッチに立つと雄弁になり、すばらしいプレーを連発します。足に吸い付くようなトラップ、ボールコントロール、正確なパスは、子どもの頃から特徴的だったのでしょうか? 

「プレーの面でなにかが特別に優れていたというよりも、なにをさせても素晴らしい選手でした。テクニックも、持久力も、フィジカルトレーニングでも、チームでナンバーワン。小柄なのでそうは見えないのですが、ボールを奪う技術も優れていました。ボールを持ち、ピッチの中でもっともベストの選択ができる選手でした」

■人間性がすばらしく、チームメイトも一目置く存在
ピッチでまばゆいばかりの存在感を放つイニエスタ。チームメイトも一目置く存在で、キャプテンをつとめていたそうです。

「彼はとても賢い選手でした。味方に指示を出し過ぎることもないし、かといってなにも言わないわけでもありません。ちょうどいいバランスで、チームメイトに指示を出していました。彼はキャプテンをつとめていたのですが、ピッチの外では、それほど喋るタイプではありませんでした。ですが、イニエスタのことを悪く言う人は、だれもいませんでしたね。彼は素晴らしい人間性を持った選手でしたから」

バルセロナのカンテラ(下部組織)では、人間育成を重視すると言います。シャビを育てたことでも有名な、元下部組織監督のジョアン・ビラ氏はこう言います。

「人間として指導するのは、基本的なことだと思います。ただ、技術、体力、戦術を教えるのではなく、時間を守ることや、仲間を大切にする、チームで戦うことなども教えています。カンテラを経て、バルサのトップチームで活躍している選手たちは、サッカー選手としてだけでなく、人間としてもすばらしい選手が多いです」

インタビューに答えてくれたチャビコーチも、とてもすばらしい人間性の持ち主でした。やはり、サッカーだけがうまくても、トップレベルに到達するのは難しいようです。それはメッシやシャビ、イニエスタなど、カンテラ育ちの選手を見れば、よくわかります。


チャビ・モンデーロ//
FCバルセロナ(スペイン)のスクールコーチを務める。同クラブのカンテラ(下部組織)出身で、少年時代はイニエスタと同じチームでプレーしていた。先日、日本で開催されたFCバルセロナキャンプJAPAN2011にコーチとして来日。[記事全文]]]>
『イニエスタのすごいところはバランスと人間性』元チームメイトが語るイニエスタの少年時代 2011-10-31T07:37:47+09:00