沖縄の無料塾で保護世帯の生徒全員合格


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学習塾・予備校・企業 沖縄の無料塾で保護世帯の生徒全員合格

配信元:私塾界 04月12日08時05分

沖縄タイムス(4月3日付)は、生活保護受給世帯の子どもを対象にした無料の学習塾で学んだ生徒27人全員が志望高校に合格したと報じた。

同紙によれば、塾は経済的理由などから進学を諦める割合が多い保護世帯の子どもに自信をつけさせ、就労にもつなげようと、昨年嘉手納町と那覇市で始まったばかり。早々に成果を挙げた。「貧困の連鎖」を断とうと、本年度は2市2町でも取り組みが始まる。中部福祉保健所と那覇市は、厚生労働省の全額補助メニュー「子どもの健全育成支援事業」を活用。学習支援に取り組むNPO法人エンカレッジにそれぞれ塾運営を委託した。同保健所の事業として開校した「嘉手納教室」には、読谷村、嘉手納町、北谷町の小中学生約35人が通い、受験生9人が近隣の高校に合格した。

嘉手納町の女子生徒(15)は中学2年の時、授業についていけず、半ば高校進学を諦めていた。「授業中に『分からない』と言うのは勇気がいる。親も苦労しているから、塾に通いたいとも言えない。勉強が分からないまま取り残された」と振り返る。無料の塾があると聞き、すぐに入塾を決意。普段は週に3回、1日2時間の学習をこなし、試験前は毎日通って問題文と向き合った。勉強のこつを覚えると、テストの点数がみるみる上がり、社会で97点を取った時は「天才になった」と、自信にあふれた。高校は第1志望に合格。「塾に通わなければ合格できなかったと思う。介護職に就きたいので大学進学を目指す」と声を弾ませた。

同教室の阿嘉圭悟教室長は「こつをつかめばどんどん成長していく。自信を持つようになれば、進学や就労など人生の歩みに大きな力となる」と語る。
嘉手納、那覇両教室のうち22人は1次試験で合格。5人は2次募集で合格した。

私塾界

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