「未来の教室」とEdTech研究会 第2次提言に3つの柱


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その他 「未来の教室」とEdTech研究会 第2次提言に3つの柱

配信元:私塾界 07月12日07時57分

「未来の教室」とEdTech研究会の第2次提言が6月25日、経済産業省で発表された。

子供たちが好奇心を持って問題に取り組んでいく。知識の習得は必要だが、それを使い、繋ぎ合わせ新しいものを作っていく。そのためには、PBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)のような課題学習を繰り返しながら、その循環を進めていくことが重要になる。

 その中で、一人ひとり個性の違う子供たちの能力をどのように伸ばしていくか。それを的確に把握しながら、個々に最適な教育のあり方を提供していくことが重要になる。そのため、現在の教室は変わらなければならない。

 そこで未来の教室は「3つの柱」を掲げる。

学びのSTEAMスティーム化
 STEM教育にArtを加えたSTEAM教育。人間の感性の中から新しいものを見出して創るという側面を強化するが、現在のところ十分な教材、教育方法は少ない。

 そこでまず、授業編成モデル、評価手法の不足に対して、様々な手法をインターネット上に集めて活用していく「STEAMライブラリー」を設置する。

 あるいは、リアルな場として「STEAM学習センター」を構築していく。さらに高等専門学校でファブラボの構築を進めSTEAM学習センターとして使うことで、今までの閉ざされた学校から開かれた学校へ変えていく。

 STEAM学習のコンテンツの開発に加えて、授業編成や指導方法のモデルプランも作っていく。

 学習には、EdTechを使って効率的に学習をし、早く知識を習得できる子にはどんどん先に進んでもらい、残った時間でさらに学習を深め、PBLに活用していく。

 幼児期から学齢期にかけて、探究型・PBLの前提となる基礎的なライフスキルや思考法を育むことも提言している。

学びの自立化・個別最適化
 知識の習得は、一律・一斉・一方向授業から EdTechによる自学自習と学び合いへと重心を移行することで、学習者の個性に細やかに対応が可能に。同時に学習ログとして蓄積しながら「個別学習計画」を作っていく。そうすることで、幼児期から「個別学習計画」を策定し、 蓄積した「学習ログ」をもとに修正し続けるサイクルを構築する。

 この学習ログは学習者本人のためだけでなく、傾向を分析することで、教育方法の改善や新しい教材の開発に結びつけ、教育政策を考えるにあたっても利用することを想定している。

 多様な学び方の保障(到達度主義の導入、個別学習計画の認定、ネット・リアル融合の学び方の導入)も盛り込まれた。

新しい学習基盤づくり
 ICTを使った学びのSTEAM化と個別最適化を実現していくためには、現在の教室のあり方を変える必要がある。そのためには、学校ICTインフラの整備をしなければならない。

 また、教師も忙しいこともネックになっている。学校BPR(業務構造の抜本的改革)の試行・普及を目指し、教師の働き方をもう一度見直し効率化し、教室を閉ざされたものではなく、開かれたものにすることが提言された。

 今回、未来の教室の工程も発表された。すぐに着手していく超短期、2022年までに実施する短期、そして、中長期に目指すものの3つの時間軸ですべきことを整理した。

私塾界

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