子どものメンタル、親のメンタル -「主役は子ども」


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情操教育 子どものメンタル、親のメンタル -「主役は子ども」

配信元:サカイク 10月28日08時38分

■『主役は子ども』の気持ちを忘れずに

皆さんは人間の心理についてどれだけ知っているでしょうか。ここでは選手だけでなく親御さんのメンタルについても考察し、より良い親子関係や子どものサッカーライフについて考えていきます。講師は、スポーツ選手の心理に精通するメンタルトレーニング・コンサルタントの大儀見浩介さんです。

「私は心理面の専門家として、10,000人を越える選手、選手の親御さんを指導してきました。その経験を元に、サッカーをする子を持つ親の心構えについて、考えていきます。

まず、ジュニア年代の子どもがサッカーに打ち込むために、親のサポートは欠かすことのできないものです。試合の送迎やお弁当の準備、スパイクやユニフォームといった用具の購入など、親がサポートすることはたくさんあります。そのように子どものサポートを続けていくと、徐々に欲求が芽生えてきます。具体的には"私が頑張ってサポートをしているのに、あの子はちっともうまくならないじゃない。試合にも出たり出なかったりで..."といったように、主語が"子ども"であるはずのところが、いつの間にか"私"にすり変わってしまうのです。

こうなると危険信号です。子どもに対する要求は、徐々にエスカレートしていきます。挙句の果てには"◯◯君と比べて、あなたはだらしなくてもう..."と、サポートをするはずが、攻撃を始めてしまうこともあります。これはせっかく情熱を注いでサポートをしているのに、親御さん、子どもの双方にとって不幸なことです。

そうならないために、親御さんは"主語は子どもなんだ"という気持ちを忘れずに、サポートしてあげてほしいと思います。子どもは親を満足させるためにサッカーをしているわけではありません。

サッカーが好きだから、楽しいからプレーしているのです。子どものサッカーは子どものもので、親のものではありません。親がすべきことはいたってシンプルです。それは、子どもと同じようにサッカーを楽しむことです。試合に勝った喜び、負けた悔しさを親子で共有し、時には背中に手を当てて見守り、時には背中を押してあげる。

サッカーを通じて親子間でポジティブなコミュニケーションをとることができたら、子どもはサッカーにのめり込んでいくことでしょう。サッカーを通じて、親子共々、心も体も成長していく。それが理想の姿なのです」


大儀見浩介//
メンタルトレーニング・コンサルタント。東海大学体育学部にて応用スポーツ心理学を学び、サッカーだけでなく、新体操女子U18日本代表や教育、受験対策など、様々な分野でメンタルトレーニングを指導している。著書に「クリスチアーノ・ロナウドはなぜ5歩さがるのか~サッカー 世界一わかりやすいメンタルトレーニング」(朝日新聞出版)、「心理戦術が日本サッカーを進化させる」(白夜書房)がある。
公式HP『Mentalista』
http://www.mentalista.jp(PC)

記事提供:少年サッカーの保護者向け情報サイト[サカイク]

サカイク

日本初のサッカーを通した教育がテーマの少年サッカー(ジュニアサッカー)保護者向け情報サイト。最新少年サッカー情報からオリジナルコラムやインタビューなどの読み物コンテンツや練習メニューや練習方法を動画付きでお届けしています。

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