静岡新聞(8月8日付)は、県教委が7日、医学部進学を希望する高校生に医師を目指す意義を再認識してもらおうと「こころざし育成セミナー」を浜松市東区の浜松医大付属病院で開いたと報じた。
県西部を中心に24校の1、2年生114人が参加した。
梅村和夫教授が同大での6年間の教育について、阪原晴海教授が卒業後2年間の臨床研修について、それぞれ説明した。梅村教授は「医学部で学ぶものは知識、技量とプロフェッショナリズム。豊かな人間性と協調性も身に付けてほしい」と呼び掛けた。
高機能型患者シミュレーターを使った"医師体験"も行った。急性アルコール中毒と嘔吐(おうと)後の誤嚥(ごえん)を起こした患者が救急外来に運ばれてきたとの想定で、高校生が気管挿管を模擬体験した。
浜松西高1年の鈴木彩加さんは瀧川雅浩病院長との質疑応答で「患者に感情移入してしまう。どうしたらいいか」と質問。瀧川院長が「病気を治すことと患者の身になることとは違う。経験を積み、訓練をすれば大丈夫」と答えると、納得した表情を見せた。