埼玉工業大学、循環型農業を深谷の企業と共同研究


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大学 埼玉工業大学、循環型農業を深谷の企業と共同研究

配信元:私塾界 06月03日08時00分

埼玉工業大学(埼玉・深谷市、内山俊一 学長)は、尾熊牧場グループ有限会社ホームメンテナンス(埼玉・深谷市、木村任 代表取締役)と、循環型農業(SDGs)に関する共同研究契約を埼玉縣信用金庫(熊谷市、池田啓一 理事長)と一般社団法人さいしんコラボ産学官(橋本義昭 代表理事)の仲介により、2022年6月1日に締結しました。

この共同研究は、本学工学部生命環境化学科(環境物質化学研究室)本郷照久教授の研究チームが、深谷地域の地産地消による牧畜活動の循環型農業を推進する深谷市畜産企業コンソーシアムの活動を科学的に支援するもの。
 本郷教授は環境化学の専門家として、地球温暖化防止に向けた二酸化炭素の回収・貯留技術、植物資源(バイオマス)から化学製品やエネルギーを生産する技術、汚染水・排ガスの安価で効果的な浄化技術の開発を研究している。また、廃棄物を資源として活用する循環型社会を目指したシステムの開発も行っており、これらの研究活動を活かして本共同研究に取り組む。

 循環型農業を推進する際に、牧畜農業の牛糞による堆肥製造時の悪臭問題がある。その臭気成分を定性・定量的に分析して臭いの原因物質を解明し、悪臭の低減策を探索し、臭気成分に効果的な吸着剤を農業廃棄物から作製することを目指す。また、メタン発酵残渣の成分を分析し、牛糞堆肥に適した植物を探求し、成分調整(チッソN、リン酸P、カリK)による差別化と付加価値化を目指す。さらに将来的には牛糞の積極的な活用として、メタン発酵によるエネルギー生産(発電)や発電されたエネルギーの貯蔵(バッテリー)の利用が期待される。

 深谷市の尾熊牧場(尾熊 将雄 代表取締役)は『埼玉県彩の国優良ブランド』の認定を唯一受けているブランド和牛である武州和牛を県内で最も多く飼育している。ここで飼育している牛(現在:約4,000頭)が増えることの対策から、発生する牛糞を発酵処理して堆肥化し、牛舎や関連設備の建築を手掛けているホームメンテナンスが堆肥を商品化する。

私塾界

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