豊田高専、学生による中山間地域活性化イベントを開催


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大学 豊田高専、学生による中山間地域活性化イベントを開催

配信元:私塾界 05月29日08時01分

独立行政法人国立高等専門学校機構 豊田工業高等専門学校(愛知・豊田市、山田 陽滋 校長)は、学生有志が主体となり教職員有志の支援や地域住民の方々の協力も得て、中山間地域である豊田市笹戸町で、多世代参加型交流事業「豊田高専ドミタウン」を2015年から継続的に取り組んでいる。2023年5月21日(日)には、公募した小学生とともに科学工作「音声光通信に挑戦!」と休耕地を活用した「田植え体験」を実施した。

豊田高専ドミタウンについて

 多世代参加型交流事業「豊田高専ドミタウン」は、学生と教職員の有志が豊田高専ドミタウン実行委員会を2015年に結成し、活動9年目に入った活動。ドミタウンとは、「学寮(ドミトリー)の仕組みを取り入れて多世代が交流するまち(タウン)」のこと。豊田高専ドミタウンでは、寮で決まった時間に実施されている「点呼」や高学年が低学年をサポートする「指導寮生(ドミタウンでは“チューター”と呼称)」などの仕組みを取り入れ、参加した小学生に豊田高専の学生寮の仕組みを体験してもらうことにしている。これまで、豊田市笹戸町を活動拠点として、学生、教職員、地域住民の方々、豊田市近隣に居住する小学生たちが一つになって、休耕地を活用した稲作や畑作、科学工作などに取り組んできた。

【豊田高専ドミタウンFacebookページ】https://www.facebook.com/dormitown/

5月21日の科学工作と田植え体験

 2023年5月21日(日)の豊田高専ドミタウンでは、学生25名、教職員3名、公募した小学生6名、地域住民の方々など、総勢40名程度で活動を展開した。午前には、科学工作として「音声光通信に挑戦!」に取り組んだ。午後には、休耕地となっていた田を借りて、地域住民の方々の協力も得てもち米の田植え体験に取り組んだ。

 高専生はこの日のために、工作の内容などを企画するミーティングを昨年度から学校内で複数回実施し、2023年4月30日には実際に現地で“小学生役”と“チューター役”に分かれて音声光通信作りのシミュレーションに取り組んできた。また、4月30日には地域住民の方々と田植えの実施方法についても打ち合わせるなど、学生主体で実施内容やスケジュール等を検討・確認することで入念に準備を進めてきた。

 当日もイベントの進行や小学生の点呼、チューターによる小学生のサポートなど、綿密に準備してきたことにより大きな問題が生じることなく、学生主体でイベントを実施することができた。

 午前の「音声光通信に挑戦!」では、光送信機と光受信機を構成し、音声光通信機を作製しました。光送信機では音声信号をLEDの光に変換して伝搬させた。光受信機では、伝搬してきた光をフォトトランジスタで受けて、光を電圧変化に変えて音楽を鳴らした。小学生の参加者は回路図を理解し、高専生と協力して音声光受信機を作製した。

 午後には、豊田高専ドミタウン実行委員会が借り受けた豊田市笹戸町の休耕田で、田起こしや苗の準備などの事前準備では地域住民の方々の支援・協力を得ながら、もち米の田植え体験を実施した。暑いくらいの陽気の中、高専生や小学生、地域住民の方々が一緒に、田植えに励んだ。

 最後の振り返りの時間で参加した小学生に感想を発表してもらうと、「楽しかった!」、「田植えは難しいことがわかった!」など、今回のイベントを大いに楽しみ、また様々な内容を学べたことが伝わってきた。「次も参加したいです!」と言ってくれた小学生も多く、高専生にとっても自分たちで企画した科学工作などがうまく実施できたことが自信につながった。高専生からは、楽しかったという感想以外にも、「年齢や居住地域が異なる人とイベントに取り組む中で、楽しさと同時に全体の進行の難しさも感じた」、「授業や部活動だけではできない経験ができた」などの声があり、自身の成長に繋がっていると感じた学生もいたようだ。

 次回、9月17日(日)には稲刈り体験と新たな科学工作に取り組むべく、準備を始めている。

私塾界

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