大分高専、地元企業と共同で「次世代パワーデバイス」の開発研究を行う


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大学 大分高専、地元企業と共同で「次世代パワーデバイス」の開発研究を行う

配信元:私塾界 05月29日08時02分

大分工業高等専門学校(大分市、山口 利幸 校長)電気電子工学科 石川誠司 助教と、大分デバイステクノロジー株式会社(大分市、安部 征吾 代表取締役)は、昨年度に引き続き「次世代パワー半導体デバイスの開発」に挑戦した。この共同研究では高専の特色を活かして、在学中の5年生が主体となって研究開発に取組んだ。

現在、解析技術の発展により、コンピュータシミュレーションを駆使することで、従来の半導体を発展させた「次世代パワー半導体」が注目され、現在様々な研究開発が進んでいる。この研究は次世代パワー半導体の製造技術構築を目的として、特異形状の半導体接合構造の磁気特性解析を行い、実装可能な技術知見を追求するとともに、不定形構造の電界評価に関する理論展開を検討したもの。この研究開発が進むことで、複雑な形状における半導体の性能評価や、構成する部品の材料を変更したときの性能評価をすることが可能となり、短期間における次世代パワー半導体の開発が期待されている。

 研究の実施にあたっては、学生が主体となって、企業技術者と議論を行うことで、高専から即戦力となる技術者を育成することを目的としている。

 この共同研究は、大分県の半導体産業の活力創造を目的とした、大分県LSIクラスター形成推進会議の取組の一部であり、「大学・高専との連携推進補助事業」を利用することで、企業が抱える技術課題を共同研究のテーマとして公募し、実現したもの。さらに,本研究は高専機構が推進するGEAR5.0事業(未来技術の社会実装教育の高度化)の一環としても取り組んでいるもの。

 大分高専とODTとの共同研究は2年目となり,目標としていたパワー半導体の磁気特性解析評価を得ることができた。基礎部分は解決したので、2023年度の共同研究では機器内の解析により露呈した、熱や電流密度の問題点を解決するべく、引き続き共同研究を行う。今後はより実機に近似している解析と、実測を交えた研究を行い、より社会実装を見据えた研究を行うことを予定している。

 また、日本政府による半導体に関する生産等への支援や、九州・沖縄地区の9高専を中心とする「半導体人材育成事業」の取り組みが始まることから、今後は産官学が連携し、本研究が更なる大きな事業へ展開することが期待される。

【URL】

https://ee.oita-ct.ac.jp/staff/ishikawa (大分高専担当教員 石川誠司)

https://www.odt.co.jp/corp/education/ (大分デバイステクノロジー株式会社)

https://www.oita-lsi.jp/ (大分県LSIクラスター形成推進会議)

https://www.oita-ct.ac.jp/gear5/jigyogaiyo/ (大分高専 GEAR 5.0 未来技術の社会実装教育の高度化)

私塾界

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