瀧本司×江藤真規対談企画「親にできる教育って?」

早稲田アカデミーの卒塾生とは

江藤真規氏(以下、江藤):早稲田アカデミー生徒さんの特徴とはどんなものでしょうか?
瀧本司氏(以下、瀧本):一言で言えば「元気」。そして、本気でがんばることを感じている生徒たちです。早稲田アカデミーに通塾することで、色々な経験を学んで貰いたいと思っています。そのような様々な事を学んだ生徒たちが早稲アカ生です。
江藤:これまで何万人もの卒業生が早稲田アカデミーを巣立っていますが、卒塾生に求めているのは何でしょうか。
瀧本:受験を通じて学んだ経験というものがあります。それを進学先、さらには将来に活かして欲しいと思います。子どもたちは将来色々な壁にぶつかります。中学、高校、大学、社会人それぞれの壁にぶつかったとき、受験時のがんばった経験は、結果に関わらず一つの成功体験ですから将来の役に立てて欲しいです。
江藤:がんばるためには,何かよい方法があるのでしょうか。
瀧本:ひとつは目標を定め、いつまでに何をするかを決めます。もうひとつは、自分ががんばれるのは周りの人たちに支えて貰っていることに気付くことです。これは,ただ見守られているという意味ではなく、「助けて」と言えば助けて貰える存在、一緒にがんばることができる存在がいることです。それは家族であり、塾の仲間、学校の先生等、支えがあることを分かっている子と、支えを利用できない子では結果に大きな差が出てきてしまいます。
挨拶は「合格」に必要
江藤:早稲田アカデミーは、先生・生徒共に挨拶を徹底していますがなぜでしょうか。

瀧本:もともと塾とは熱い先生が真剣に授業をする場です。お子さんは先生に信頼されることで、本気でがんばろうという精神が芽生えてきます。それが勉強するためには大事なことであり、早稲田アカデミーでは礼節を重んじています。その一環が授業の初めと終わりに行う挨拶となっており、ただ挨拶を教えるのではなく、先生から行動することで生徒も見て学べる環境にしています。
江藤:早稲田アカデミーは「競争」を大事にした教育方針かと思います。子どもは競争好きで、競争することで大きく伸びますが、家庭で大事に育てられている今の子どもたちに競争させることで苦労することはありませんか?
瀧本:多くのお子さんは競争の中で受験を迎えますが、大人の思惑が見える競争に子どもたちは乗ってきません。純粋に自分の為になる競争であり、それを上手に刺激することによって、個人差はありますがお子さんは競争の中に入っていきます。最初は友人や仲間、他者との競争ですが、受験とは自分との競争になります。それが大人の言う受験の自覚だと思います。
江藤:私がよく聞く悩みとして、塾で一番下のクラスにいる子は「どうせ僕はできない」とよく言います。自信をなくしているお子さんにも競争心を引き出すことができるでしょうか。
瀧本:例えば、陸上で短距離が好きな子います。その子にウサイン・ボルト(100Mの世界記録保持者)と競争しろと言ってもやる気は起きないですよね。いきなり勉強が得意な子を引き合いに出して比べるのではなく、それぞれの競争する分野、土俵を適切に設定してあげることが大切です。
その子にあった土俵を用意する

江藤:低学年から大学受験まで、やる気を起こさせるにはどのような方法がありますか。
瀧本:早稲田アカデミーは小学校1年生から高校3年生まで通っています。高校の部活によくあるような叱咤激励の叱咤の割合が多いやる気の引き出し方があります。これは中学生の後半くらいまで通用しません。低学年には激励の割合を大きくします。小学校低学年には言葉を受け止められないので、成功体験を積ませ、やる気を引き出し、だんだん精神年齢の成長と共に、叱って反省を促してやる気を引き出します。
といっても高校3年生だからといって褒めないわけではありません、バランスの割合が変わってきます。さらに適当な競争というのは、誰も面白くないし、時間の無駄であるし、何も生まないと思います。本気で凄くがんばる子がクラスメイトにいた場合、やっぱりその子たちのがんばる姿が与える影響は大きいですね。そこに先生たちが色々なアプローチをかけて子供のやる気を引き出す。それは環境があってこそのバランスなのです。
私たちの塾も体育会系の塾と総評されてしまい、低学年の生徒にも厳しく接しているのではと思われてしまうのですが、実際の授業は褒める方が多いです。
江藤:中学3年生から叱咤が通用するということですが、本人にどんなものが芽生えてくれば通用するのでしょうか。
瀧本:それは学校の先生・友達といった人間関係の中で学んでいくことだと思うのですが、一つは自己肯定感がある程度確立すること、それと他人の意見を客観的に分析して何を意図しているかがわかることです。
小さいお子さんはその言葉によって左右されてしまいます。例えば、「あなたはできない子よ」と言い続ければ、本当に勉強が不得手なになってしまう。逆に、「あなたはできるはずよ」ということを言い続けていけば、お子さんはできるかもしれないという気持ちを持つことができます。これは中学生も同様で、当塾では本気でやる子を育てると言うことを理念として、普通の子が早慶付属の高校に合格します。
早稲田アカデミーでは,最終的に早慶高校に合格した生徒の半数は中学1年生の時代は偏差値50台だったというデータもあります。また,大学受験においても早慶上智大に合格した子の6割弱が高校1年生のときに偏差値40、50台というデータもあります。中学1年生で初めて行うテストの時、偏差値50台だったらこんなもんだと思ってしまう。自分を規定してしまう傾向があります。
そこをやればできると方法を示し、合格する可能性があることを我々の方から投げかけることによって、今はこの位置だけど先輩の様にできると思い直して、やる気に繋がり伸びる要素があるわけです。
江藤:自分のイメージを払拭するのは、言葉で払拭するのですか。

瀧本:言葉もあります、実際に学習させて小さな成功体験を積ませる。そして数字としての実例です。あとは努力した結果を具体的に褒めることが重要です。失敗してもがんばったことを褒める、ただ怠けた結果は叱らなくてはいけません。
江藤:悩みや目標に関しては保護者の方との情報の共有がものすごく大事になりますね。
瀧本:保護者とのコミュニケーションは非常に大切にしていまして、回診電話といって学期に3,4回は担当の先生がご家庭に電話をし、学習の様子とか成績の状況をお話します。他に個別面談があったり、保護者面談があったりで月に1.5回くらいは最低でもコミュニケーションを取ります。
江藤:それは親としても安心ですね。やはり親としては塾の様子は気になるところです。
学校と塾の関係
江藤:学校との関係はどのようにお考えですか。
瀧本:まずは学校の生活は大切にしてください。学校でしか学べないこともありますので、学校を軸にした上で,受験に向けての勉強をすることが基本です。学校を否定したり、学校の先生を否定することはお子さんにとって良い影響を与えないと思います。本当にがんばれる子どもというのは、学校もしっかりやった上で塾のこともできることです。
江藤:中学受験に関しては、何歳から塾に通わせるのが適切でしょうか。

瀧本:小学4年生からは始めてもらいたいです。もちろんそれぞれのお子さんにより様々ですが、ひとつの目安として設けるならば4年生です。塾のカリキュラムというのは必要な学習量をこなすのを3年間かけるというのが主流になってきています。それだけ量が多くなってきています。小学1、2年生には学習の楽しさを知るための勉強が用意されており、3年生は塾通いになれるためのカリキュラム、4年生から本格的に受験勉強スタートという流れになっています。
江藤:今そのような流れになっているのですね。では小学4年生からの受験勉強で得られるものとはなんでしょうか。
瀧本:目標に向かって努力できる力がつくことです。最近「がんばらない症候群」という言葉が塾業界で言われています。勉強に対して、そこそこでいい、無理しなくていいと思っているお子さんがいます。これは学習の活動にかなり大きな影響を与えていると思います。持てる力を精一杯使って一生懸命がんばることが、小中高を通じて非常に大切なものになり、大人になってから大きな力になるはずです。それを塾で学ぶことができるのです。
親のあり方とは?
江藤:よく保護者の方がおっしゃる悩みなのですが、子供が塾に行きたくないと言いだした場合、どのように対応すればよいでしょうか。
瀧本:明確な回答はありませんが、まずそのお子さんの行きたくない理由をよく話しあってください。行かないと言ったからもうダメだ、行かないと言ったから受験は諦めなくちゃいけない。そんなステレオタイプの考え方はやめてください。お子さんだってがんばりたい、塾に行きたい気持ちもある一方で、それ以上に行きたくない要因があるわけですので、行きたくない要因をよく話し合うことが大事です。そして塾での様子を塾の先生に聞いてください。お子さんの様子を相談し、話し合いの材料にすることができます。
江藤:よく話あう事が大事なのですね。では、塾に行くのは楽しいけど、勉強をしないというケースではどのように対応すれば良いでしょうか。
瀧本:それも個々によって色々あるのですが、先生が知的好奇心を満たしてくれるから良いのか、友達がいるから楽しいのか、あるいは塾の行き帰りに大きな楽しみがあるのか。いろんな楽しさの要因があります。楽しいという状況を冷静に判断する必要があります。あとは目標がはっきりしていないので、今の自分で良いのか悪いのか分からず手がでない場合もあります。
江藤:確かに子供はわからないですよね
瀧本:目標に対して足りないと思うからこそやらなくちゃいけない、と考えますので、その目標がはっきりしていないことがあります。あとは塾にあるまじきことだと思うのですが、家庭で何をすればいいのか指示が出ていない場合です。塾というのは理解する場です、そして家庭学習が定着する場です。そして発揮するところがテストです。この三つが循環することによって学習活動が繰り返されていきます。

江藤:家庭で勉強するときは誰も付かなくてもできるようになっているのですか。
瀧本:結果的にはそうであって欲しいと思っています。小学5年生の夏になったら横について答え合わせをしたり、ノートの作りかたをチェックしたりすることは止めて、自学自習を促してください。その時保護者の方はメンタル面をサポート、スケジュール管理、変化を見てください。
江藤:スケジュール管理で親が気をつけなくてはいけないことはなんでしょう
瀧本:理想的なスケジュールにガチガチにはめ込まないようにすることです。日々の生活には変化がありますから、基本となる無理のないスケジュールと照らし合わせ、進捗状況を確認することが大事です。初めのうちは、◎・○・△とわかりやすく視覚化するといいですね。
対談者プロフィール
![]() |
早稲田アカデミー代表取締役 瀧本司
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![]() |
Saita coordination代表 江藤真規 「才能を開花させる」をテーマにした教育コンサルティングオフィス「サイタコーディネーション」代表。 |
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