東京都内の中学生のうち、有害サイトに接続できないようにするフィルタリング(閲覧制限)機能を携帯電話に設定しているのは3人に1人程度にとどまっていることが警視庁の調査で分かった。機能を設定していない生徒の4割以上は「親に言われなかったから」と回答。
調査は昨年7月、都内の公立・私立計8校の中学生3049人を対象にアンケート方式で実施。
74.0%の生徒が携帯電話を持っていたが、フィルタリング機能を設定していたのは36.3%(820人)に過ぎなかった。機能を設定していない理由は「親から言われなかった」とする回答が42.1%で最も多かった。機能を設定した理由も「親から言われた」が64.6%と最多で、警視庁は保護者がフィルタリング普及の鍵を握るとみている。
携帯フィルタリング機能は、青少年のケータイサイトでのトラブルを防止するために、ふさわしくないサイトをカットする機能で2009年4月1日から「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」が施行され、青少年の携帯電話ではフィルタリングが必須となっている。
フィルタリング機能は大きく分けて、専門会社の調査を根拠に携帯電話会社が有害としたサイトの閲覧を制限する「ブラックリスト方式」と、学習サイトなど公式サイトにだけ接続できる「ホワイトリスト方式」がある。
ブラックリスト方式の場合、警視庁が実態として異性との交際の場になっていると警戒を強める「ミクシィ」などの交流サイトへの接続が可能である。そのため、警視庁少年育成課はホワイトリスト方式の導入を推奨している。