全国の小学６年と中学３年の２３０万人余りを対象に実施している全国学力テストについて、文部科学省は１３日、これまでの全員調査から抽出調査に切り替えた上で、希望する市区町村の参加を認める「希望参加方式」を併用する方針を固めた。
実施費用を大幅圧縮する一方、全員調査を望む学校現場などに配慮した。文科省は今月１５日が提出期限の概算要求にこの案を盛り込み、来年４月２０日実施予定の第４回テストから適用する。テスト科目は現行のまま国語と算数・数学の２教科とする方針を決めた。
全員参加では約５８億円に上る事業費が、抽出方式で３０億円程度に圧縮できる見通し。税金の無駄を一掃するための事業仕分けで、調査を抽出方式に切り替え事業費を大幅削減できるとして、川端達夫文科相も就任当初から「方向としては抽出でいいのではないか」と述べていた。
来年度予算の概算要求に向けて最終調整を進めているといい、川端文科相は「教育関係者らの意見を聞いたうえで最終判断する」としている。
