大阪市教育委員会は1月29日、募集を中止する市立桜宮高校の体育系2科の同定員を振り替える新たな普通科のカリキュラムを策定した。
生徒が所属する部活動と連動していた「専攻実技」を廃止する一方、体罰や暴力に頼らないスポーツ指導を学ぶ「コーチングマインド」フェアプレー精神などスポーツのあるべき姿を学ぶ「スポーツマインド」、奉仕活動などを通じて社会性を養う「ソーシャルマインド」、人格の尊厳や道徳を学ぶ「ヒューマンマインド」の座学中心の4科目を新設した。体育に関する科目は、従来の体育系2科と比べると7〜9単位減るが、その分を新設の4科目に充てる。
会議では、新普通科で廃止を決めた専攻実技について、「部活動がカリキュラムと結び付き、閉鎖的な風土を抱えていた」など批判的な意見が上がった。一方、部活動とは別種目を選べる「選択実技」は残した。
市教委は成果を検証した上で、新普通科を将来、スポーツ系の専門学科へ改編する方針。従来の普通科や体育系2科のカリキュラムも、体罰防止に向けた科目を盛り込む方向で検討する。
